ここの山の 刈干しすんだ
あすは田んぼで 稲刈ろか
もはや日暮れじゃ 迫々かげる
駒よいぬるぞ 馬草 負え
屋根は萱ぶき 萱壁なれど
昔ながらの 千木を置く
おまや来ぬかよ 嬉しい逢瀬
こよさ母屋の 唐黍むき
秋もすんだよ 田の畔道を
あれも 嫁じゃろ 火が五つ
誰に見しょうと 思うて咲いた
谷間谷間の 岩つつじ
思う山々 どの山見ても
霧のかからぬ 山はない
歌でやらかせ この位な仕事
仕事苦にすりゃ 日が永い
高い山から 握り飯こかし
烏よろこぶ わしゃひもじ
お日は照る照る 刈干し乾く
さぞやよろこぼ 牛馬は
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