(亀組)
千代の初めの 人踊り
松坂越えて サアヤアー
祝え唄えや いざ共に
老いも若きも 押し並べて
声は四海に 溢るまで
君の栄を 祝うべし
舞鶴城址を 眺むれば
世は様々に 変われども
変わらぬ操 常磐木の
松の梢の 影高く
雲かと見しは 紫の
色の縁の 藤の花
吹き添う風の 音聞けば
昔語るに さも似たり
心床しく 思うまま
宿の主に よく問えば
頃は天正 年間に
智勇兼備の 国主とて
勲功輝く 報恩公
国の礎 建てませし
その御恵の 深みどり
朽ちぬ誉の 御稜威をば
仰ぎて今日の お祭りに
仕え祀れる 人々の
心の程を みそなわし
尊霊の幸を 被りて
尚行先も つつがなく
送る月日の 楽しさよ
君よ千代ませ 千代ませ
君の栄えを 祈るなり
(鶴組)
千代の初めの 人踊り
松坂越えて サアヤアー
旅衣きつつなれにし 舟人の
ちらと恋風 帆に受けて
思う港に 焦がれてぞ
よるべ定めぬ 一夜妻
情け仮寝の 床の海
わが外浦と 契りしも
はや出しをの浮別れ
しばし袂に 下がり松
やがて下りて 大堂津と
あきらめいよと 引き寄せて
せめて大島 はだかはへ
黒髪なでて 七つのはえ島田
伽羅の油津 匂わせて
花の名に負う 梅ヶ浜
色に出でしき 平山や
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