遠島甚句（としまじんく）歌詞

（ハ　ヨーイヨーイヨーイトサ）
ハアー押（お）せや押（お）せ押（お）せ
（ハ　ヨーイトサッサ）
ハア　二挺艪（にちょうろ）で押（お）せや
押（お）せば港（みなと）が
（ア　コラサノサッサ）
アレサ近（ちか）くなる
（ハ　ヨーイヨーイヨーイトサ）
※囃子以下同じ

ハアー南風吹（みなみふ）かせて
ハア　船下（ふねくだ）らせて
もとの千石（せんごく）
アレサ積（つ）ませたい

ハアー三十五反（さんじゅうごたん）の
ハア帆（ほ）を巻（ま）き上（あ）げて
行（い）くよ仙台（せんだい）
アレサ石巻（いしのまき）

ハアー風（かぜ）は北風（きたかぜ）
ハア片帆（かたほ）に魔風（まふう）
思（おも）う遠島（としま）に
アレサ寄（よ）せかねる

ハアー気仙気仙沼（けせんけせんぬま）の
烏賊釣船（いかつりぶね）よ
烏賊（いか）も釣（つ）らねで
アレサ女郎（めろう）を釣（つ）る

ハアー沖（おき）に見（み）ゆるは
ハア鰯（いわし）かサバか
ああさ出（で）て待（ま）つ
アレサせんど丸（まる）

ハアー沖（おき）の根（ね）の根（ね）の
ハア三丁根（さんちょうね）の鮑（あわび）
及（およ）びなければ
アレサ見（み）て暮（く）らす

ハアー泣（な）いてくれるな
ハア出船（でふね）のときは
沖（おき）で櫓櫂（ろかい）が
アレサ手（て）につかぬ

ハアー沖（おき）を流（なが）るる
ハア炭（すみ）すごさえも
鷗（かもめ）に一夜（いちや）の
アレサ宿（やど）を貸（か）す

ハアー是非（ぜひ）に一度（いちど）は
ハア来（き）てみやしゃんせ
わしが国（くに）さの
アレサ松島（まつしま）