■本唄
白金のへりとり臼を
八臼並べて麦よつく麦よつく
八臼並べて麦よつく
麦よついて帰る道に
椿よ植えて育てて育てて
椿よ植えて育てて
日が照らば涼み所
雨が降らば雨宿雨宿
雨が降らば雨宿
雨宿のめんちょ達が
晩もござれと手招く手招く
晩もござれと手招く
婿殿はいつ来る夏来る
夏は何をみやげにみやげに
夏は何をみやげに
梅 すもも さがりイチゴ
さては枇杷の折枝折枝
さては枇杷の折枝
婿殿に着せたい着物は
茶の葉のついたかたびらかたびら
茶の葉のついたかたびら
片袖はよもざ菖蒲に
裾はうずき卯の花卯の花
裾はうずき卯の花
天竺の源馬様は
日本一のしゃれものしゃれもの
日本一のしゃれもの
■後唄
夏はよいものかどで麦やついて
エレ しのび夜づまを唄で呼ぶ
(コラ ズント ズント ズント ズント)
いくらついてもこの麦はつけぬ
エレ お蔵払いか下積みか
お蔵払いや下積みじゃないが
エレ おかたやつしの白はだか
なんとこの麦やつけたじゃないか
エレ よもさよからず見ておかず
お月やちょいと出て山の腰よ照らす
エレ 銀のかんざし髪を照らす
しのびよずまさんおらん鳥やちゃぼだ
エレ ちゃぼが二度なきゃ夜が明ける
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