ハイヤかわいや 今朝出た船はエー
どこの港にサーマ 着いたやらエー
(田助思いの船ならば 禿島沖から帆を下げて
伝馬船おろして漕ぎこんで
四つ股碇を投げ込んで
四軒屋の艫づけ えらいもんじゃ)
親子乗りかよ金ない船か
花の田助を見て通る
(田助女郎衆はよい女郎衆
千里沖乗ゆる 船とめる)
平戸田助はまたない里よ
三味の鳴る音唄の声
(太鼓ちより三味線弾きよりも
中のお酌がわしゃかわい)
田助巻きだしゃ呼子で留める
呼子巻きだしゃ関どまり
(川端に九把ある稲が二把のこる
七把流れてよやかさっさ)
来るか来るかと坂口見れば
利生寺松風音ばかり
(川端石だい起こせば蟹だい
蟹の生焼 食傷の元だい)
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